2011年12月のプチ日記

12月31日(土曜) 昼

 年末のお休みは案の定、毎晩作りまくり食べまくり飲みまくりです。

 切子のお猪口が気に入って、もっぱら日本酒を入れて飲んでます。飲んでしまうのはお猪口のせいなので、お猪口が悪の中枢と言えましょう。

肉じゃが、まぐろ山かけ、鮒寿司。
 
鮒寿司と八海山。八海山は売ってるのを見つけたら必ず買います。
 
鯛の昆布〆、鯛のあら煮、厚揚げその他と、富翁のささにごり。気が抜けるくらい美味い、冬季限定のお酒です。
 

それでは皆さま、よいお年をお迎えください。

 

12月29日(木曜) 夜

 仕事おさめで。

 先方とミーティングしているとき、ソファに座った瞬間、ズボンの前ボタンがパチンッ! と飛んでしまった。北斗の拳のケンシロウのように。

 腹回りが太ってしまったせいなのだけれど、こっちは仕事である。そんな私事を話す時間はないので、ボタンが飛びながらも何事もないかのようにしてミーティング終了。

 先方がどう思っていたかはさておき、帰宅してからチマチマとボタンの付け直し作業をしておったのでした。

 本来よりも1センチくらいウエストが太い方向にボタンを付け替えて。

 この調子だとどんどんボタンが外側に移動して、しまいには空中ボタンになってしまうことが予想されます。

 

12月27日(火曜) 夜

 以前からほしかった江戸切子のお猪口を手に入れてしまいました。

 美しい切り口と澄んだ色合い、クリスタルの輝きとがあいまって、もはやたまったものではありません。

 切子といえばチャーハン&餃子をあわせるのが基本なので、チャーハンと餃子で日本酒を飲みました。

 ちなみに、チャーハンのお皿が一部欠けていますが、これは千利休の言うところの「侘び」器でありまして、こういう欠けがあることによってこのお皿は、世界にひとつしかない器になっておるわけです。

 

12月26日(月曜) 夜

 先日の料理教室が楽しかったので、懲りずにまたもや行ってきました。

 今回は締め鯖(しめさば)を教えてほしいとリクエストしていたんですが、市場にいい鯖が売っていなかったとのことで急きょ、スズキをさばいて塩と酢で締めることになりました。

スズキを3枚におろして、半身を締めスズキにすることに。たっぷりの塩をふって30分置き、水で洗って酢に30分ほど浸します。
 
ついでに大根のツマを作りたいので、かつら剥きも教えてほしいとせがんで教えてもらったんですが、まったくもって歯が立たず。 ぼくが切った大根は、先生から「大根サラダにちょうどいいわね」とのありがたいお言葉を頂きました。
 
酢で締めたスズキは皮をはいで薄切りにして、お皿に盛り付けて完成。 とても美味しゅうございましたが、料理教室なのでお酒が飲めないのが残念至極。
 

 ちなみに、3枚おろしのとき取りきれなかった身は、スプーンですくって刻んで、玉ねぎ&パン粉、塩、水を加えて練ってハンバーグ状にしたうえで、ミンチかつならぬ「スズキかつ」にしました。これも先生の発案にて自宅で調理。

  

12月23日(金曜)

 「ハイヤング京都」の名物DJとして中学生のころ敬愛していたつボイノリオさん。

 本日はKBS京都ホールで一日限りの番組復活イベントがあったので、公開トークを聴きにいってきました。

 つボイ節はいまだ全く衰えることなく、ずっと笑いっぱなしだったんですが、中でも印象に残っているのは、氏が若い頃に市民会館で歌謡コンサートをしたときの話。

 歌うときにスモークをたきたいとつボイさんが直前になってお願いしたのだけれど、休日なのでドライアイスを扱う業者も休みで手に入らないと言われたらしい。それでも何とかならないかとかけあったところ、スタッフが奔走したあげく、近くの葬儀業者から譲ってもらって無事にスモークをたくことができたのだと。

 で、会場に来ていた中学生などは最前列でスモークを吸い込んだり体に浴びたりして大ハシャギしていたそうなんですが。

 後からつボイさんが「ところでドライアイス譲ってくれた葬儀屋さんにはいくら払ったの?」とたずねたところ、スタッフいわく、「使用後のものだからお代は要らないって言ってくれたんです」。

 こういうエピソードを次から次にテンポよく話されるお姿を見ていると、また是非、深夜ラジオ放送に復帰していただきたいものだと願わざるを得ません。

 

12月20日(火曜) 夜

 ツバスを買ってきて捌いてみたところ、やっぱり全然ダメで、業界っぽく言うところのぼんしょりしています。

なんとなく莫迦っぽくてひょうきんな顔が印象的なツバス君。 ブリの子がハマチで、ハマチの子がツバスらしいです。
 
見る人が見ればというか、見ない人が見ないでも分かるほど下手くそな三枚おろし。もはや絶望的です。
 
無理やり皮を引いて短冊にとってみましたが、地獄のように情けない短冊で、これではツバス君も浮かばれません。
 
いちおうお刺身にして食べました。下手くそなのを隠すため奥に配置するというセコさがまた。

 

12月19日(月曜) 夜

 ここのところ、「最古のサイコ野郎」だとか「いにしえのイニシエーション」だとか、どうしようもない駄洒落ばかりが頭に浮かんできて参っておりますが。

 それはさておき、本日の園芸。

 美しさにしばらく見とれてしまいましたが、おそらく全国的にかなり名の知れている園芸家による作でありましょう。

 我が家もいつか、このくらい立派な作品をつくれるようになりたいものです。

 

12月16日(金曜) 夜

 ケンタロウが出ている料理番組を拝見。

 とても体毛が濃い人で、手の甲にも陰毛みたいな剛毛がワッサワサ生えていて、こんな手でミンチをこねたり生地を練ったりしたら体毛が紛れ込むんじゃないか、頬張ったパイ生地から陰毛みたいな毛が出てきたらとても嫌な気分になるんじゃないかと、他人事ながら心配しておったわけですが。

 考えてみたら、体毛の薄い人であっても「薄い体毛」が紛れ込むかもしれないわけで、そうなると視認できないかわりに気がつかないまま食べているかもしれないわけで、だったらまだ見えるほうが良心的なのかもしれないとも思ったりで。

 体毛の濃い人が作った料理:毛が入っていたら見える
 体毛の薄い人が作った料理:毛が入っていても分からない

 見えない恐怖か、見える恐怖か。

 …どっちもしても食事がまずくなりそうです。というか最近、外食するとこんなことばかり考えてしまって、すっかり食事が不味くなっております。

 

12月15日(木曜) 夜

 最近、「店で食べた一品を自分でも作ってみないと気がすまない」強迫におちいっておりまして。

 ちなみに本日は、出先でランチに食べた「鯛の明太子風味焼き」を、帰宅してからもう一度作って食べてしまいました。

本日のランチで食べた、定食屋の「鯛の明太子風味焼き」。
 
本日の夕食に作った、「鯛の明太子風味焼き」。付け合せも、出汁巻き&ほうれん草の和え物。
 

 なので最近、昼食と夕食がほとんど同じという場合が少なくありません。本当にそろそろ飽きてきましたが、もはや仕方ないと半ば諦めています。

 ちなみに盛り付けは、やっぱりプロは上手いなぁと思います。

 

12月13日(火曜) 夜

  近所のスーパーの鮮魚コーナーにて、ブリの照り焼きの動画が流されてまして。

  本日の香りです。

 仕事ではしょっちゅう見落としミスをしてますが、こういう非生産的なものだけは見逃しません。

 

12月12日(月曜) 夜

 ちっとも体重が減らないどころか、地味に増え続けていてかなわないので、ごはんを入れる茶碗を小さいサイズにするとともに、魚中心の夕食にしておるんですが。

 魚には日本酒が合うので、ついつい進んでしまって、けっきょく茶碗一杯以上のカロリーになってしまうのが難儀なところです。

 なにが悪いのかは自明、魚が悪いのだと思います。諸悪の根源、悪の中枢。

 

12月9日(金曜) 夜

 職場の同僚に、自分がいかに忙しいかをアピールしたがる人がいる。

 仕事がとくに立て込んでいなくても、いつも急ぎ足で社内を駆け回る。デスクに向かっていても常にせわしなく書類を整理しているし、なんだか落ち着かない様子で立ったり座ったりしている。

 そんな同僚が今月から、社内報の作成担当を兼任することになった。おそらくヒマなのが上司にばれたのだと思うのだけれど、本人は「ああ大変だ、、大変だ!」と言ってせっせと社内報を作成するものだから、前任者の数倍のペースで社内報が回ってくる事態になっている。こんなことまで社内報に載せなくていいのにと思うようなことまで微に入り細をうがって。

 …ええっと、そんなに社内報を発行していたら、ヒマなのがますますバレると思いますよ。

 

12月8日(木曜) 夜

 本日の疲労回復。

 ひどいつかれには、傘たてにかさを立てるのがいいようです。

 …って、こんなことすでに世間では常識なのかもしれませんが。だって、ひどく疲れたときに傘をずっと持ち歩いていたら、重くてどんどん疲弊して、カポジ肉腫やらカリニ肺炎やらたいへんな病気になってしまうことは自明でありましょうから。

 もし皆さまのお知り合いで疲れていそうな方がおられましたら、何も言わずにそっと傘たてを差し出してあげてください。傘たてが命を救うのです。

−−−

 念のためネタばらしをいたしますと、推測ですが、この傘たてはドリンク剤か何かのノベルティグッズで、こういう配色の商品があるんだと思います。

 

12月6日(火曜) 夜

 ぼくも多少その気があるのだが、さらに輪をかけて強迫神経症的な性格の知人(ドラッグとか大好き人間)がいる。

 強迫神経症的な性格の人は、

 1.モノを捨てれない(捨てた後に後悔するのが怖い)
 2.もう手に入らなくなるかもしれないモノは買いだめする(手に入らなくなるのが怖い)
 3.常に最悪の事態を想定する(予想以上に悪い結末が起こるのが怖い)

 といった傾向を持つ場合が多いのだけれど、知人の場合もまさにそうで、傍目にもたいへんそうだった。

 なんとなれば数年前、それまで野放しだった脱法ドラッグに対する取締りが強化され、販売および所持が処罰対象になったことがある。そうなると当然、それまで簡単に入手できた脱法ドラッグが手に入りにくくなる。

 そこで、「2.もう手に入らなくなるかもしれないモノは買いだめする」法則によって、脱法ドラッグを大量に買いだめするものの、今度は「3.常に最悪の事態を想定する」法則によって、じきに裏ルートの顧客一覧から足がついて逮捕されるんじゃないかという恐怖におびえ始めることになる。しかし、「1.モノを捨てれない」法則もあるため、買いだめしたドラッグを捨てるに捨てられず、いかんともしがたい葛藤状態におちいってしまったのだという。

 その後どうなったのかは知らないが、この前偶然会ったら何事もなかったかのように元気そうだったので、まァなんとかなったのでしょう。

 のどもと過ぎれば熱さ忘れる、というのは皆同じなのかもしれません。

 

12月5日(月曜) 夜

 魚をちゃんと捌けないので、料理教室に行ってきました。

よくあるグループ学習形式の教室ではなく、マンツーマンで教えてくれるのが気に入ってチョイスしました。「魚の捌きかたを習いたい」という当方のリクエストにも応じてくれました。今回は受講料が4500円+材料費が3000円。
 
講師はずっと料亭で調理をしてきたという初老のご婦人。なので、厳密にはマンツーマンではなく、ウーマンツーマンということになりましょうか(漫才コンビみたいですが。どうも〜ウーマンツーマンです〜)。今回はアジをさばいて、刺身とたたきを作りました。
 
帰宅してさっそくおさらい。…といって、同じアジをさばくのも芸がないので、駄洒落も兼ねてサバをさばいてみることにしたのですが、うーん、どうしても真ん中に身がたくさん残ってしまいます。
 
地味にサバの味噌煮を作って食べました。

 

12月2日(金曜) 夜

 他社の人との打ち合わせがありまして。

 先方の苗字が越前さんであることは資料を読んで知っていたので、相手から自己紹介される前に「どうも初めまして、○○さんですね」と先手を打って、イメージアップをはかろうとしたのだけれど、それが間違いだった。

 「越前」という漢字をどう読めばいいのか、緊張のせいもあって咄嗟に分からず、ついつい口をついて出たのが

 「どうも初めまして。ええっと、こしまえさん…とお読みしてよろしかったでしょうか?」

 間髪入れずに「えちぜんです」と言われ、イメージアップどころか初対面から莫迦がバレてしまいました。

 

12月1日(木曜) 夜

 職場の同僚からキャンディーなどが配られるときがある。

 みんなホイホイ受け取っているのだが、ぼくなどは気を遣ううえに熟考するタイプなので、「名倉さんキャンディーどうですか〜?」と声をかけられた瞬間、しばらくのあいだ固まってしまう。

 タダで人のものを貰うこと自体があまり好きではないし、そもそもぼくは甘いものがあまり好きでない。食べもしないものを貰って結局捨てるはめになったら失礼極まりないし、かといって無下にいらないと断るのも礼を失しているような気がする。無理して食べればいいのかもしれないが、相手がほんとうにそれを望んでいるかといえば、おそらくNOだろう。

 先日などは正にこのような窮地に陥ってしまったわけでして。で、10秒間ほどの沈黙の末に口をついて出た言葉が

 「ありがとうございます。…とりあえず一応はいただいておいていいですか?」

 相手の表情はみるみる曇って。

 「それってどういう意味ですか? 場合によっては返却されるんですか?」
 「いや…返却させていただいてもいいっていうか、そのほうがいいですか?」
 「名倉さん、キャンディーですよ!? いったいどうされたんですか??」
 「ああ、すみません! もうあなたのほうで決めてくださいっ!!」

 気を遣ううえに熟考するぼくでさえ、これだけの社会的軋轢を生じてしまうこの世の中。無神経にホイホイもらっている連中がまったく信じがたい。

 


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