2006年7月のプチ日記

7月30日(日曜) 夜

 「夢の寺小屋」という講座を聴きにいってました。

 安斎肇&泉麻人&みうらじゅん&山田五郎の四人が旅館の宴会場でトークライブする、という企画なので、当然ながら滅法おもしろかった。

 せっかくなので、御四方のお話をちょっとずつ紹介してみます。

安斎さん:
 御自身の童貞喪失話を唐突に述べられる。彼女との一泊を都内の高級ホテルにとったのだが、予約するとき反射的に偽名を使ってしまったとのこと。で、とっさに出た名前が「ハヤブサ・トオル」。おまけに実際に署名する際、字を間違えて「準徹」と書いてしまい、ものすごくよく分からないことになったらしい。

泉さん:
 客からの質問に答えるというコーナーにて。「自分がホレる人と結婚するか、自分にホレてくれる人と結婚するかどちらが幸せなのでしょう?」という質問に対して、みうらさんや山田さんがまじめに答える中、「そんなの知らねえよ。自分で決めろ」と一蹴。シャイな笑顔でさらっとおっしゃる姿が最高でした。

みうらさん:
 現在いちばん力を入れているのが「アウトドア般若心経」だとおっしゃる。たしかに写経などは素晴らしいのだけれど、部屋で書いてばかりだと運動不足でデブになる。だから街に出て、看板などに使われている漢字だけで般若心経を作るというのがアウトドア般若心経(写真撮影した漢字を並べて経典を完成させる)。ただ、平日の昼間にこれをやっていると警官から何度も職務質問される。正直に答えるとますます怪しまれるので、ヤケになって奇声を発しながら逃げてみたら大丈夫だったので、最近はもっぱらこれで切り抜けているという。

山田さん:
 ワイドショーのコメンテータとしてレギュラー出演しておられる山田先生(9月で出演打ち切りとか?)。番組では視聴率をとることが最も大切なのだが、今のところ畠山鈴香をネタにしないと視聴率が下がってしまうので、仕方なく毎日畠山ネタを出して同じことばかり喋っているとおっしゃる。で、なぜこんなに人気が続くかといえば、氏の考察によれば「動く画があるから」。どんなにすごい事件でも、容疑者の動く画がないと勝てないとおしゃってました。

 あと山田さんの話で、「いい刑事ってのは容疑者の話に騙されやすい人なんですよ」というのが興味深かった。犯人は刑事に心を開かないものだけれど、自分の話にすっかり騙されている刑事には油断して、ついつい余計なことまで喋ってしまうんだとか。

 ほかにも楽しいトーク満載でしたが、いちいち書いてるとキリがないのでこのへんにて。

 そうそう、みうらさんのサイトの 「ゆかたビフォー・アフター」コーナー。 ああまた先にやられてたよ! と噴き出しながらも悔しいです。

 

7月28日(金曜) 深夜

 職場でちょっと感動した話。

  1. 先輩のOさんが最近、新しい原付を買った
  2. 買ったばかりの原付をマンションの駐輪場にとめていた
  3. すると翌日には跡形もなくなくなっていた
  4. 駐輪場にあるのはボロボロのスクーターのみ
  5. びっくりしたOさんはマンションの管理人室に飛び込んで相談した
  6. 「私の原付、あんなボロボロのじゃないんですけど!!」
  7. すると管理人はちょっとムッとした顔で
  8. 「それ、ワシのスクーターや」

 これが番号ふって箇条書きにするような話どうかは、ぼくもよく分かりません。

−−−

 今さらながら、グーグル・アースに熱中しております。いやー、楽しいですねえ。

 ちなみに、富士山の衛星写真を出してみたらこんなのでした。

 富士山って、上から見るとこんなに気持ち悪いものだったのか。

 あと、ゼビウスのアンドアジェネシスって、意外と写実的だったんだなァと。

 

7月27日(木曜) 深夜

 さっき帰宅して床を歩いていたら、足の裏がチクッとした。

 なんか踏んだっぽいので確かめてみたら、髪の毛よりも細い、透明の繊維みたいなのが刺さっていた。あわてて指で抜いたら、途中で切れてなにも見えなくなってしまった。

 が、先っぽは皮膚に残っているようで、歩くたびにチクチクするので猛烈にイライラする。集中力ゼロ、心の狭さ降るスロットル、テレビがついてるだけで腹が立つ。こちとら足の裏がチクチクしてるというのに、のんきに北朝鮮のニュースなんて喋るな畜生!!

 …たかだか長さ0.5ミリほどの繊維で、ここまで精神状態が変わるとは。

 同僚の方々へ。もしも明日、ぼくが始終ピリピリしてたら、それは長さ0.5ミリの繊維のせいです。

−−−

 気を取り直して、本日のコンビニ。自分撮りであります。

 ジュースや缶ビールを買うとき、ぼくはいつも小さいほうのカゴを利用している。普通サイズのカゴは重くて疲れるからである。

 そしたら一緒にいた同僚から指摘された。「それってお菓子用のカゴですよ」

 誰になんと言われようとも、オレはこのカゴを使い続ける。

 

7月26日(水曜) 深夜

 ここのところ便秘気味なため、出そうで出ない状態でイライラしております。

 本日もすでに深夜なのだが、うんこが出るまでは風呂に入りたくないので、さっきからずっと待ち続けている。風呂に入らないと洗濯機を回す気にならないので、洗濯も後回しになっている。洗濯物をやっつけないと部屋が片付かないので、今日しようと思っていた掃除機がけも先延ばしになっている。

 気がつけばうんこ中心の生活になっていることに気付き、なにをする気も消えうせてきました。

−−−

 職場の昼休み、同僚と「いつも似たような服ばかり着てる芸能人っているよねえ」みたいな雑談をしていたところ。

 近くにいたFさんが急に口を挟んできた。

 「あー、分かる分かる。それ私もだわ! 私もつい同じような服ばかり買っちゃうの! ほんと私ってダサいよねー!!」

 …あのねえ。自虐のつもりだろうけど、アナタのことなんて誰も全然興味ありませんので。

 自虐なら何でも許されるという世の風潮があるけれど、「自分に注目してほしい」という顕示欲自体がそもそも自虐とは相容れないものであり、勘違いもいいところではないか。それよりもまず、「基本的に世の人々は自分に興味などない」という鉄則を理解してほしいものである。

 いやまァ、誰に頼まれてるわけでもないのに書いてるこの日記などは、正にその「勘違い」の代表なんでありますが。

 墓穴を掘るのは割と得意です。

 

7月25日(火曜) 深夜

 近所のデパ地下で、うまそうな牛スジ肉が半額で売られていた。

 で、とっさに手が伸びたところで急に困ってしまった。今まで牛スジを使って料理をしたことがないからレシピが分からないのだ。

 居酒屋でよく注文する牛スジ煮込みはめっぽう旨いし、カレーやシチューに入れて煮込んでもいけそうなのだが、どうやって作るのかが分からない。他にどんな食材が必要なのかもまるっきり自信がない。

 よく知らない料理を我流で真似すると失敗することが多い、というのは今まで学んだことだ。まずはレシピ通りに作ってこそ、そこからどう工夫すれば自分好みの味になるかが見えてくるものである。

 ここでつい、「いまパソコンがあればネットですぐ調べられるのに!」などと考えてしまったが、もちろんそんなものは持ちあわせていない。やむなく急ぎ足で自宅に帰ってパソコンを立ち上げ、牛スジ煮込みのレシピを検索するやいなや、再び自転車でデパ地下へと急行したわけでありますが。

 案の定というべきか、うまそうな半額の牛スジは跡形もなく姿を消していた。反射的に周囲の客の買い物かごを見回すも、誰一人半額牛スジなど入れていない(仮に見つけたところでどうなるものでもないのだけれど)。

 そしてふと思い至った。携帯電話のウェブ機能で検索すりゃあよかったんじゃないか? それなのに自宅まで帰ってネット検索してるなんて。ああ莫迦かオレは。莫迦だよ。いや、莫迦以下だよ。こうやって牛スジも食えずに淘汰されていくんだよ畜生!!

 …とひとしきり自分を罵倒したところで、今度はまた別のことに思い至った(我ながら多忙な人生だ)。そういや今、冷蔵庫にキャベツと豚肉が残っていたんだった。これでホイコーロが作れてしまうじゃないか。

 ああ、もし牛スジなんて買っていたら、取り返しのつかないことになっているところだった。買わなくて本当によかった。

−−−

 てなわけで今回は。

 その場で何でも検索できてしまうパソコンも携帯もたしかに便利だけれど、遠回りしたほうが得られるものも多いんですよ、という教訓譚なんでありました。いやー、やっぱ「スローライフ」ですねえ。その場で答えが出ないからこそ手に入れられる本当のもの。ホイコーロとかホイコーロとか。

 便利なものが使えなかった経験は、自分で自分に言い訳する力だけは育むような気がする。

 …こういうのは心理学では「合理化」と呼ばれるけれど、世で言われる「合理化」とは正反対ですな。ごちゃごちゃゴタク並べる前に携帯で検索しろ。

 

7月24日(月曜) 夜

 きっと数え切れない人たちがネタにしてるだろうとは思うけれど。

 北朝鮮の金玉(キム・オク)さんには、どうしても笑いを禁じえない。笑っちゃいけないと思うけれどダメだ。だってそのまますぎる!!

ピアノ科を卒業の金玉さん
 
金正日の個人秘書、金玉さん
 
マカオやスウェーデンに
隠れ住んでいた金玉さん
 
金総書記の身の回りを
世話していた金玉さん
 

 放送局側もさぞかし苦慮したことだろう。個人名だからテロップに出さないわけにもいかないし、でもそのまま載せたら「金玉」である。そこで苦肉の策として、「金玉」(キム・オク)と必ずハングル読みを並列させることにしたものと思われる 。

 ニュースキャスターの方々はもちろん、非常に神妙な顔をしてコメントしておられました。大変な仕事だなと、心中お察しいたします。

 

7月23日(日曜) 夜

 いろんな人と飲みに行っていて、全然更新できませんでした。

 昨夜は東京在住のイラストレータささこ氏と数年ぶりにご一緒した。まずは京都・嵐山の「吉兆」本店にて懐石料理を堪能したのち、二次会は京都・三条の「びっくりドンキー」になだれこんで…というのはウソで、裏寺町にある居酒屋「静」にてひたすら地味に飲んでおりました。

 ささこ氏は自他ともに認める、「超」のつくインドア派+めんどくさがり屋で、できることなら家から一歩も出ずに生涯を終えたいくらいだとおっしゃるほどの方である。先日も家にある食料が底をついてしまい、かといって買い物に出るのも面倒なので、唯一家にあった小麦粉をこねてパンをこしらえたんだとか。

 インドア派もめんどくさがり屋も、貫徹すればむしろ生産的になるという好例でしょうか。

 あと、「世のなかに心の広い人が増えると困る」としきりにおっしゃっていたのが可笑しかった。なんとなれば、そうなったら相対的に自分の心が狭いってことになるから暮らしにくい。それよりは、世のなかに度量の狭い人やケチな人、性格の悪い人が増えてくれたほうが生活しやすいというわけである。

 なるほどー、と思わず納得。

 普通では考えられないくらい心の狭い殺人事件のニュースなんかも、今後は見方が変わりそうですな。「これで我々も安心して暮らせますね!」

 

7月20日(木曜) 深夜

 先日亡くなった叔父でありますが。

 自らの死期を感じていたのか、自宅の机には遺影用と思われる自分の写真が何枚か置かれていたらしい。写真が趣味だった叔父は、セルフタイマー機能を使って自分の遺影を撮影していたのだ。

 しかし、これを見つけた遺族は「表情が不自然ね」と言って、当たり前のように別の写真を遺影にしていた。世のなかこんなもんである。

 本当に自分の指定した写真を遺影にしてほしかったら、ちゃんと遺書にしたためておくしかないですな。「私の葬儀にはこの写真を使うこと」。

 死ぬにあたって書く内容としてはややセコい感もあるが、どうせ死ぬんだから体裁なんて気にしなくていいという考え方もある(だったら遺影なんてどうでもいいようにも思うが、それを言っちゃあおしまいである)。

 「私の葬儀の遺影にはキム・ジョンイルの顔写真を使うこと」

 これはアリかナシかで言えば、おそらくアリである。

 酔っ払った勢いでこんな遺書を書いたすえ、車に轢かれたりして本当に死んで遺書が実行されてしまうような人間に、私はなりたい。

−−−

 さて本日、Go smoking に連載しているコラムが更新されてます。

 今回のテーマは「 お通夜とタバコ」、先日出席したお通夜でエラい目に遭ったことについて書いております。ここしばらく、葬式の話ばかりですみません。

 よろしければご覧いただければ幸いです。

 

7月19日(水曜) 深夜

 叔父の葬儀に行っておりました。

 ちなみにぼくの父は自他ともに認める冷血人間なのだが、少し前から目の病気を患っていて、常に涙が流れっぱなしという症状に悩まされていた。おかげで今日の葬式でもずっと涙しているように見えて、周囲の面々から「一見クールに見えるけ ど実はとても心優しい人なんだ…」と感心されていたので可笑しかった。

 あとから父に訊いてみたら、「うん、目の病気でちょうどよかったよ」と言ってました。

−−−

 そして本日のサンダルです。

 電車で隣に座っていた、ちょっとアレなおじさんが穿いていたもの。前から見るとフォーマルな黒皮靴なのだが、横から見るとこの按配。おそらく自分で「余分な部分」をカットして、快適なようにあつらえたのだろう。

 黒い長ズボンをはけば、このフォーマルサンダルで冠婚葬祭に出席できそうですな。かっこいい! ぼくも欲しい!!

 中敷きのロゴには「BLACK ART」と書かれていて、正にその通りだと思いました。

 

7月18日(火曜) 深夜

 叔父が他界したので、お通夜に行っておりました。

 教員をしていた叔父はいろんな研究会に所属していたらしく、会場には結構な量のお花が届いていたわけでありますが。

 これはどうなんでしょう。うしのよだれ。

 肩書きを見る限り、まじめな研究会のようではあるけれど。牛の涎のように、地味ながらも絶えず研究していこうということなんでしょうけれど。

 荘厳なお通夜の場では、明らかになんとなく浮いていた。

 こう考えると、むやみにいろいろと顔を突っ込むのも考えものかもしれませんな。自分が告別式が遺族の露知らぬ団体の花束で埋め尽くされるかもしれないのだ。

 ぼくも友人が他界したら、"Otearai Web"のネームで花束を届けようかと思う。こういうこと書くから友達がいなくなるのか。

−−−

 本日のお通夜はゴタゴタあってちょっと大変だったんですが、また別のところに書きます。

 

7月17日(月曜) 深夜

 約束やら偶然やら親族の訃報やらあって、めまぐるしい数の人々と会った連休でした。

 そのせいというわけでもないのだが、ヒルにかまれた。山登りをしていたら気がつけば。

左足のくるぶしの辺りです

 けっこうな量の血を吸われたのだが(靴下が広く血に染まっていた)、それでも全く痛くもかゆくもないのがすごい。どうしてだろうと思って調べてみたら、ヒルは吸血する際、麻酔作用&抗凝血作用を持つ「ヒルジン」という物質の入った唾液を相手の体に送り込むから、痛みがないまま流血するんだとか。

 ヒルの吸血によるこういった作用は医療現場にも応用されているようで、たとえば関節炎の痛みの緩和や、患部のうっ血の除去に対して、治療薬以上の効果を発揮しているらしい。そういやウジムシも、生体の生きた組織は避けて死んだ組織だけを選んで食べるので、創傷部分の腐敗部位を医者よりも精密に除去できると聞いたことがある。

 最新科学を駆使した新薬の開発が花盛りな一方で、ヒルとかウジムシとかが見直されているというのは、なんとなく痛快でありますな。痛い注射や採血も、できることならヒルにお願いしたいところ。「ヒル式無痛注射器」、けっこういいと思うんですけどねえ。

 あと、治療に利用されているヒルの名称が「医療用ビル」だというのもポイントアップです。ネギヂャーハンと同じ法則。

 

7月14日(金曜) 夜

 熱は下がったものの、下痢がとまらないので病院に行ってみた。

 しかし医者にも原因は分からないとのこと。「ま、検査をすればたぶん分かるんですけどね」

 検査をしても、結果が出る頃には治ってる可能性が高いらしい。熱も下がってきてることだし、もうしばらくこのまま垂れ流しながら様子を見てみましょうと。

 こういう診察も悪くないなと思います。

 本日の嬉しい素通り: ブラックブラックガムを何枚も噛んでたら、黒い汁がそのまま出てきたよ!!

−−−

 ちなみに、病院の待合コーナーの一角に、「忘れ物です」と貼り紙された車椅子が置かれていた。

 デジカメを持っていなかったのが悔やまれるが、これは一体なんだったのだろう。車椅子に乗ってきた人が、乗り忘れて帰ってしまったとしか考えられないではないか。

 持ち主は帰宅してから気がつくんだろうか。「あ、車椅子に乗るの忘れてた!」

 ひょっとすると、いま流行りの認知症の患者さんかもしれませんな。骨折とかして車椅子に乗っていたものの、自分の足が悪いことを忘れてそのまま歩いて帰ってしまったと。

 認知症の人は足を骨折しても、そのことをすぐに忘れて普通に歩いてしまうので、逆にそれがいいリハビリになって寝たきりにならずに済むという話を聞いたことがある。今回のは正にそれかもしれない。

 だったら何のための車椅子だ? という話ではありますが。

 

7月13日(木曜) 夜

 急な発熱と激しい下痢で、どうにもこうにもなっておりません。

 みそ汁に入れた刻みネギがそのまま出てきたときは、素通りしてる感があって嬉しかったですが。

−−−

 というわけで、いつも以上にやっつけ日記ですが、本日の自転車。

 なーんの変哲もない自転車ながら、フレームにこんなシールが張ってあった。自動アラーム装置によって守られてる!?

 何もしてないのに「防犯カメラ監視中」とか貼ってある店はよく見かけるけれど、自転車には無理がありすぎだろう。

 ぼくも財布に「防犯カメラ監視中」のシールを貼っておこうか。

 

7月11日(火曜) 深夜

 本日のデパ地下(タベルト)です。

 ご夫婦らしき外国人が荷物置き場に腰かけて寿司をほおばっておられました。時折、「オゥ、スシ!!」「シュリンプ!?」「グーッ!」などと叫びながら

 まだお会計が済んでいないようで、レジ係の店員が心配そうな顔つきで遠巻きに彼らを見守っていた。このご夫婦、食べ終えたら空っぽのスシパックをレジに持っていくつもりだろうか。さてはレストランと勘違いしたか。

 これで食い逃げしたらすごいね。ポリスくる捕まる怒られる。

 

7月10日(月曜) 深夜

 仕事帰り、気がつけばダンゴムシのことを考えていた。

 「気がつけば何かしている」というのはよくあることだが、ダンゴムシのことを考えていたのは初めてである。人生まったく、なにがあるか分からない。

 で、考えていたのは小学生当時の悪行でありまして。

 バチが当たっても仕方ないなと思います。

 ちなみにダンゴムシって昆虫ではなく、むしろエビに近い仲間らしいですな(昆虫は足が6本だけどダンゴ虫は足が多い節足動物)。

 エビだって生きたまま丸焼きとかして食べてるんだから…と、なかば本気で言い訳している自分がここに在り。

 

7月9日(日曜) 夜

 本日の開放です。

 ハンドバッグを開放している女性はよく見かけるけれど、男性だって負けてはいない。こうやって自分自身をオープンにすることこそが、見知らぬ人たちへの確かな信頼関係につながるんである。

 ちなみに彼のリュックには、雑誌と弁当が入ってました。こっそり弁当を抜きたい衝動に負けなかった自分を褒めたい。

 

7月7日(金曜) 深夜

 TVコマーシャルによれば、某社のプリンタは「美顔プリンタ」であるらしい。

 「カラリオは人の顔を見分けて、自動的にキレイにします」

 要は「人間の顔」と判断した画像をレタッチするのだろうけれど、これで自分の顔だけレタッチされなかったら心中複雑でしょうな。

 修正しなくていいほど元の顔がいいのか、それともプリンタにすら人間の顔として認識されなかったか。

−−−

 しかし、こういう美顔レタッチってどうなんだろう。

 元の顔がそこそこよければ、色を白く飛ばしたりコントラストを強くしたりすることによって、見栄えがするようになるかもしれない。が、元の顔がどうしようもなければ、いくら修正したところで、それは単に「白くて気持ち悪い顔」ではないのか。気持ち悪さが一層はっきりしたというのでは元も子もない。

 個人的には、「自分のスナップ写真を印刷したらブラッドピットの顔がプリントされてきた」というのがいいのだが、これはもはや写真ではない。

 

7月6日(木曜) 夜

 通勤電車の中、向かい側に座っていた男性二人組の会話にびっくりした。

A:「オレ、ずっと便秘やったん、やっとなおりよってん」
B:「ほんまっすか」
A:「ほんでな、オレ昨日テレビ見てて思いついてん。ちょお聞いてくれや」
B:「なんですの?」
A:「オレの腹具合とかけて、拉致のめぐみさんの娘と解く。その心は??」
B:「…へェ!? ぜんぜん分からへんのですけど」
A:「おまえアカンなぁ。ヘギョンからウンギョンになったんやぞ」
B:「え!? …あ、分かりましたわァ! 屁からウンチッ!!」
A:「そや。なかなか上手いやろオレ」
B:「いやー、最高っス!!」(手を叩く)

 なーんにも考えてないギャグって、ほんと何も考えてないなと改めて。

 なにしろ、拉致問題の行き着く先が屁とウンチである。日朝関係とか親族の感情とか、そういうややこしいコトは全部すっとばしてしまう潔さ。そして、こういうのを電車の中で言えてしまう天真爛漫さ。

 なんにも考えないって、実は一番強いのかもしれませんな。

−−−

  さて本日、Go smoking に連載しているコラムが更新されてます。

 今回のテーマは「 喫煙は病気と認められました」 。ニコチン依存症の診療に対する保険適応が認められた一件について、中途半端にゴニョゴニョ物申しております。ニコチン依存症の判定基準なども転載してますので、心当たりの方はお試しください。

 よろしければご覧いただければ幸いです。

 

7月5日(水曜) 深夜

 本日の禁止。

 字のバランスがおかしいせいで、パッと見ると「馬主 禁」のように読める。ぼくはもちろん馬主じゃないから路上駐車し放題ですな!!

 …などと一休さん気分で思っていたのだけれど、ホントにこんな屁理屈こねたら、殴られるか通報されるかのどちらかである。

 「このはし渡るべからず」って書いてある橋を前にして、「だったら真ん中を歩けばいいじゃん」なんつってるガキがいたらどうなるか? 結果は単に「嫌われる」だけだろう。

 こんなヤツがいたら、ぼくなら「君は文脈理解の能力に問題がある!」とかなんとか喰ってかかってるかもしれない。

 こんな大人げないオトナのほうがずっと鬱陶しい気もいたしますが、でも馬主は禁じたい。

 

7月4日(火曜) 夜

 バーゲンでTシャツとかボタンシャツとか買った。

 できればすぐにでも着たいのだが、この時期に新しい服を着ていくとバーゲンで買ったと思われそうなので、しばらく着ずに「寝かせて」いる。

 我ながらスケールの小さい人間だなァと実感するひととき。

−−−

 社員食堂の定食にサクランボが付いてきた。

 そしたら同僚の女性Sさんいわく。

 「サクランボの茎って、口の中で結べる人いますよねえ」
 「でもあれって、なんか意味あるんですかねえ?」

 そのときぼくは何も考えずに「舌を動かす練習でしょ」と言ったのだが、そしたら皆からツッこまれた。

 「そんなの練習してどうすんの? 何のために!?」

 ここでふと思い出したのだった。高校生のころ愛読していたエロチカブックに、なめだるま親方(AV男優)が書いていたのだ。サクランボの茎を口の中で結ぶ練習をすると「舌遣いが鍛えられるからクンニが巧くなる」と。うわあ、こんなことだったとは!!

 しかし今いるのは社員食堂のランチタイム、それも周りは女性社員だらけである。「クンニがうまくなるためです!」なんて言えるわけがない。

 …というわけで無言のまま赤面していたら、なんとなく気配を感じ取ってくれたのか、それ以上はなにも言われなかったんでありますが。

 帰宅してネットで調べてみたら、サクランボの茎を結ぶのは「キスがうまくなる」ためのようだった。ひょっとしたら周りの女性社員も、知って知らぬフリをしていたんじゃないか。ああ、キスのことなんかで顔を赤らめるようなヤツだと思われていたら、余計に赤面ものじゃねえか!! 

 クンニのためって言っときゃよかった畜生。

 

7月3日(月曜) 深夜

 さっき何となくテレビを見ていたら、「架空請求詐欺のアジトを追跡したドキュメント!」みたいな番組が放映されていた。

 TV局の取材班がおとりになって犯人グループと接触し、巧みに盗撮しながら彼らの化けの皮をあばいていく…という風な構成で、最後は「彼らの巧妙な手口にだまされないでください!」と締めくくられる。よくあるといえばまァ、よくある番組である。

 で、今さら改めて言うのもかなり小っ恥ずかしいのだが、こういうのを見るたびに「ヤラセじゃないのかよ?」と思ってしまう。妙に臨場感がありすぎるやりとり、妙に上手すぎる盗撮。

 だってそうでしょう。本物の犯人と接触したら予想外のトラブルだって起こりえるし、いつ取材が終わるかも確定できない。使える人件費にだって限りがある。だったらビルの一室でも借りて、自前の犯人役に演技させたほうが、ずっと楽チンに決まってる。どうせモザイクかけるんだから、真偽のほどなんて誰にも分からない。

 もちろん真面目にちゃんと取材してるのかもしれないけれど、ドキュメンタリー番組のやらせ問題なんて、これまでに幾度となく槍玉にあげられている通りである。視聴率の如何で莫大なお金が動く世界であるだけに、やらせをするなと言うほうが無茶な話だろう。

 それともみんな、プロレスを観戦するような心意気で番組を楽しんでいるのか。

 番組では詐欺グループのことを巧妙だとか騒ぎ立てているけれど、巧妙なのはアンタたちのほうだろうと言いたい。まァこちとら、「タダで面白いもん見させてもらってる身」なのだから、文句ばかり言うつもりもないのだけれど。

 …なあんて、マスコミのことなんてよく知らないくせに書いてますが、実際のところどうなんでしょうかねえ。

−−−

 ちなみに本日の夕食はカレーでした。自作だけどやらせじゃないよ。

 

7月2日(日曜) 深夜

 洗濯機のくず取りネットにたまる「くずの塊」。

 ぼくは根が勿体ながりなので、この塊をなんとか有効利用できないものかと思いあぐねていたら、半日が過ぎてしまった。

 おまけに思いついたのは、「ウェス代わりにして机の上を拭く」という貧困な発想のみ。実際にやってみたら、拭く前よりも汚れた気がしてきて、結局ウェットティッシュでもう一度拭きなおした。

 みなさん、くず取りネットの「くずの塊」は何にも使えませんよ! 十分ご注意ください!!

 「自分が読みたいと思う文章を書くのがいい」…んですよね?

 


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